「寸分違わない工程でやり通すことが大切」
バーナーから吹き上げる炎は千二百度。長さ300ミリ。直径10〜20ミリの硬質ガラスを右にねじり、押し、左にねじりまた押す。そのリズムが美しいらせん模様を生みます。軸から先まで硬質ガラス製の万年筆、時には一本に四時間神経を集中することもあります。

菅清風のガラスペン

「採算を考えず、ガラスペンを愛する方に頒布していきたい」
ガラスペンは直径10〜20mm、長さ約150〜170mm。ペン先に溝がきざまれており、毛細管現象でこの溝にインクがたまるという仕組みです。 明治三十五年に日本で開発され、海外にも輸出され、世界中で愛されたものです。その当時はペン先にラクトというガラスに近いものを使用し、軸には竹等を使っていました。

菅清風は、素材を細工が難しい『硬質ガラス』にこだわり、研究を重ねました。このため一般的なガラスペンと比べ、丈夫でペン先が減らず、万年筆に劣らない滑らかな書き味を実現。さらに当時のペンを原形としながらも、改良を加えて細い線を描けるようにし、インクのボタ落ちも防げるようになっています。インク壷に一度つけるとはがき一枚分程度の字が書けます。

加工は、あらかじめペン先と軸を結合したものを用意し、まず軸の部分をバーナーで加熱。ねじる・押す・引くなどをくり返し、細工を施していきます。一般用でも1時間、高級品では4時間以上かかります。次にペン先の加工、軸と同様過熱し、引き延ばし先端を作ります。

こうして出来上がった菅清風のガラスペンは、まるで宝石のように、キラキラと美しい輝きを放ちます。

硬質ガラスと軟質ガラスの違い

硬質ガラスとは一般的に耐熱ガラスとも言われ、コーヒーのサイフォンにも使用される程耐熱性が高いため、加工する場合には軟質ガラスの倍以上の温度が必要なたいへん硬いガラスです。
 耐熱性、耐薬品性、耐磨耗性に優れ、従来のガラスペンの難点であった、ペン先の磨耗を防ぎます

寸分違わない工程でやり通すことが大切

バーナーから吹き上げる炎は千二百度。長さ300ミリ。直径10〜20ミリの硬質ガラスを右にねじり、押し、左にねじりまた押す。そのリズムが美しいらせん模様を生みます。軸から先まで硬質ガラス製の万年筆、時には一本に四時間神経を集中することもあります。